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SRI農法の課題

SRI農法の課題: 持続可能な開発と環境に向けて行動するNPOずっと∞サステイナブルのブログです

SRI農法の課題

ずっと∞サステイナブルでは、2008-2009年の雨期にかけて、SRI(System of Rice Intensification)農法をカンボジア・コンポンスプー州の3村に広める活動を行ってきました。2008-2009年雨期には、各村2名の農家の方が、試験栽培に協力してくれました。

3月6日より、主に2008-2009年雨期のSRI農法の成果を調査してきました。結果としてSRI農法が、灌漑施設のないずっと∞村でも有効であることが確認できました。しかし、調査の過程で、ずっと∞村のSRI農法には2つの課題があることもわかりました。

課題(1):農家によるとSRI農法では稲わらの量が減ってしまうとのこと。稲わらは、牛のえさとして貴重ですので、この点についてはもう少し詳しい調査が必要かもしれません。ただし、SRI農法に挑戦した農家の方は、この点をあまり深刻には考えていないようです。それほど大きな問題ではないのかもしれません。

課題(2):こちらの課題はもっと深刻です。ずっと∞村では、過去に家族が病気になった等の理由で、所有していた農地を売ってしまった人がいます。それらの人は、農業をすることができませんので、工場、建設現場、農業(田植えや収穫など)の労働者として生計をたてています。
今回の調査で、SRI農法に挑戦した農家の方は、SRI農法の利点として、(特に田植えに必要な)労働力が少なくなることをあげています。これは、農家にとっては大きな利点ですが、農地を持っていない村人(農業労働者として雇用される人)にとっては、農業労働者として雇われる機会が減少することになり、収入が減ってしまうことになります。(注:ずっと∞村では、現時点でSRI農法はわずかの面積で試験的に採用されているだけですので、すぐに大きな影響がでるわけではないのですが、将来的に影響が出ることが懸念されます)。
SRI農法は、種子、化学肥料などを購入する必要がないため、貧しい農家でも取り組める珍しい農法ですので、それを広めることに価値はあると思われます。しかし、土地を売ってしまったため非常に貧しい状態にある村の人の労働機会を奪ってしまうようでは意味がありません。

ずっと∞サステイナブルでは、単にSRI農法を広めるのではなく、農地を持っていない村人にも便益がいきわたるような支援を行っていきたいと考えます。非常に難しい課題ですので、ずっと∞をご支援いただいている皆様からのご意見等いただければ幸いです。


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zuttos * [08年]SRI稲作農法 * 22:19 * comments(0) * trackbacks(0)

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